PowerGlotの動作

PowerGlotは、データファイルやリソースを読み込み、ローカライズ可能なテキストを抽出する事が可能です。

次に挙げるようなリソースファイル用の構文解析プログラム(パーサー)が組み込まれています:'PPob', 'ALRT', 'DLOG', 'DITL', 'MENU', 'STR ', 'STR#', 'TEXT', 'WIND'。 'PPob'(PowerPlantオブジェクトデフィニション) 用以外のパーサーの最終目的は各リソースタイプに合わせて画面上にはっきりと表示することです。例えば、'MENU'リソースのテキストリストは実際のメニューの様に表示されます(スクリーンショットを参照)。

他の全てのリソースはResorcererのテンプレートを通すことでサポートされます。テンプレートによりリソース・フォーマットとして記述されるので、PowerGlotは記述されたリソースからあらゆるテキストを取り出すことができるのです。ファイル内にある独自のテンプレート経由で、カスタム・フォーマットリソースを開いて読むこともできます。

テキストファイル上で翻訳作業している際に発生しやすい間違いを防ぐようにユーザ・インターフェイスは特別にデザインされています。ユーザ・インターフェイスがそれぞれのテキストアイテムを独立して扱えるようにしている為、他のローカライゼーションツールで時々発生するようなファイルの破損は起こりません。

Mac OS X 対応

バージョン2.0以降、PowerGlotはMac OS X上で動作するようになりました(※PowerPCアプリケーション)。Mac OS X用のアプリケーションもサポートします。Interface Builderファイル(.nib)とローカライズ可能なストリング(.strings)からテキストを抽出する事が可能です。

Metrowerks PowerPlantとの互換性!

PowerGlotには、PowerPlantリソース専用の処理ユニットが含まれています。PowerPlantはMetrowerks社からCodeWarrior開発環境と共に配られているポピュラーなフレームワークです。PowerGlotは、PowerPlantリソース('PPob')ばかりではなく、カスタムクラス定義('CTYP'リソース)も読むことが可能です。この特徴的なパーサーを使うことで、PowerPlantリソース(ウィンドウ、ダイアログボックス等)に埋め込まれたすべてのテキストストリングスを読むことが可能になります。

Palm OS リソースのサポート

PowerGlotには、Palm OS開発用のリソースファイルをサポートしたテンプレートが付属します。そのため、Palm OS用のリソースファイルをローカライズする作業にもPowerGlotを使用することが出来ます。

最小限のメモリ

PowerGlotは、Apple社側のツールで導入される仕組みを停止し、すべての翻訳に関するデータベースをメモリ内に保持します。そのため、すべてのテキストに対するアクセスが非常に早くなります。尚且つ、メモリ使用量は非常に低く保たれます。含まれるテキストの量にもよりますが、データベースが必要とするメモリは50kから300kの間にほとんどの場合は収まります。

テキストへのコメント、テキスト保護

個々のテキストアイテムにコメントやロックをかけられるという、特徴的でユーザーフレンドリーなインターフェイスをPowerGlotは持っています。翻訳者がテキストアイテムに自分の意見を付け加えたり、開発者が特定のテキストの使い方をはっきりさせるために、データベース中にメモを置く事が可能です。また、開発者が翻訳をして欲しくないテキストにロックを書けることも可能です。

オブジェクトサイズの変更

アプリケーションのローカライズには、ダイアログボックス、警告やボタンなどのサイズ変更や多くのテキストの再配置をする事を意味する事がよくあります。PowerGlotはこれらを処理する強力な方法を提供します。ダイアログアイテムのサイズやアイテムを変更する事が可能な編集領域がPowerGlotのウィンドウ内に存在します。もちろんそれらを手作業で行うのは退屈な事でしょう。PowerGlotは、ソフトウェアのローカライズバージョンにあなたが加えた変更点を読み出すことができるので、それらをデータベースに戻し統合するします。

同期化

データベースを作成後にオリジナルファイルに変更を加えたとしても、PowerGlotは変更したものとの同期を維持することが可能で、既に翻訳した内容を失うことなく、新規または変更されたテキストを取り出すことができます。

新バージョンへの更新

同期とは別に、PowerGlotは更新と呼ばれるもう一つの仕組みを提供します。更新は、あるバージョンから別のバージョンへすべての翻訳を移すという方法です。例えば、アプリケーションのバージョン1.0が翻訳済みで2.0をリリースする場合は、1.0のデータベースのコピーを作成し、2.0のアプリケーションファイルに更新する事が可能です。PowerGlotは、変更の無いテキストを抜き出し、翻訳とオブジェクトのサイズ変更情報を復帰させます。これは、新しいバージョンのローカライズ版を短期間で作成する事が出来るということを意味します。

用語集(翻訳メモ)

PowerGlotは、自動翻訳用の用語集の使用をサポートします。用語集は、テキストとその訳語のリストの事です。テキストファイルからあなた自身の用語集を作成する事ができ、PowerGlot内にある用語集エディタを使っても作成する事が出来ます。それに加え、翻訳データベースから自動的に用語集を作成する事も可能です。

2バイト言語対応

PowerGlotはWorldScriptに完全対応です。テキストサービスマネージャとインプットメソッドをサポートする事で、日本語、中国語、韓国語、アラブ語、ヘブライ語やロシア語のような言語へのローカライズが簡単に行えます。強力な検索/置換機能や自動変換機能もWorldScriptに対応しています。

一貫性チェック

PowerGlotによる範囲の一貫性チェックは、それぞれのテキストアイテムを編集後自動的に行うか、必要と思ったときに全体で行う事ができます。これらは、メニュー内の省略記号(...)の置き換えや、文章内に複数のスペースが続いていないか(オリジナルのテキストに存在しなければ)などのチェックが行えます。

アップルスクリプト対応

PowerGlotはAppleScriptを使用した自動処理をサポートしています。複数のフォーマットからPowerGlotの用語集にテキストファイルの用語集(例えば、デベロッパーCDの上のApple International Glossaries)をインポートするなどの数多くのスクリプトが付属しています。スクリプトで、データベースの作成や自動翻訳、ローカライズ、あなたの開発環境でPowerGlotを容易に統合することや、ソフトウェアのローカライズ版のプロトタイプを短時間で作成することができます。

ドラッグ&ドロップ

PowerGlotでは、全てのテキストフィールドにおいてドラッグ&ドロップ操作をサポートします。大量のテキスト(例えばテキストリソース)を最後まで翻訳しようとするとPowerGlotの編集領域が快適な作業をするには十分な広さが無い場合は、ワープロソフトにテキストをドラッグし、翻訳後にPowerGlotドラッグして戻す事ができます。PowerGlotにファイルを加えるような操作もドラッグ&ドロップをサポートしています。

他にも...!

PowerGlotは特徴に富んだローカライゼーションツールです。ここでは触れる事のできなかったワードカウント、ローカライゼーションレポート等のその他多くの特徴があります。


Copyright 1996-2002 by PowerGlot Software & Florent Pillet. All Rights Reserved.